軽自動車税とは?
軽自動車を持っていると、毎年気になるのが軽自動車税です。車の税金は細かく11種類に分かれていますが、中でも軽自動車税と自動車税は特別な税金。
軽自動車には「自動車税環境性能割」「軽自動車税(軽自動車税種別割)」「自動車重量税」がかかります。自動車税環境性能割はこれまで自動車取得税と呼ばれていた税金です。
自動車重量税は、自動車の重量に応じて納める税金で、普通車にも同様に課されています。また、普通車を所有するときは軽自動車税ではなく自動車税がかかります。
軽自動車税はいつ払えばいい?
軽自動車税は正式には軽自動車税種別割と呼ばれ、軽自動車のほか原付やオートバイを含めた車両に課される税金です。自動車税は都道府県に、軽自動車税は各市町村に納付します。
年に一度納付時期がやってきますが、自動車税と軽自動車税は、しばらく納付せずに車を使っていても支障がなく、ついつい滞納や未納などの問題が起こりやすくなります。
軽自動車税が適用されるのは?
軽自動車税が適用される車両の区分を具体的に紹介します。まず、四輪は乗用と貨物用に分けられます。さらに自家用と営業用に区分され、それぞれに税金が変わります。
原付の場合、50㏄・50~90㏄・90~125㏄・ミニカーの4種類です。また、オートバイでは125~250㏄の軽二輪と250㏄以上の小型二輪に分けられます。
農業用のトラクターやフォークリフト等の小型特殊自動車にも軽自動車税がかかるので、忘れずに把握しておきましょう。
軽自動車税種別割の税額
軽自動車税の各区分の税額を表で確認しましょう。
種別 | 税額 |
乗用四輪(自家用) | 10,800円 |
乗用四輪(営業用) | 6,900円 |
貨物用四輪(自家用) | 5,000円 |
貨物用四輪(営業用) | 3,800円 |
50cc以下原付 | 2,000円 |
50~90㏄原付 | 2,000円 |
90~125㏄原付 | 2,400円 |
ミニカー | 3,700円 |
125~250㏄軽二輪 | 3,600円 |
250㏄以上小型二輪 | 6,000円 |
小型特殊自動車(フォークリフト、トラクター、農耕車) | 2,400円 |
※新規検査が平成27年4月1日以降の新税率の場合
これらの軽自動車税は公共料金と同じ方法で納付できます。銀行や郵便局などの金融機関のほか、コンビニエンスストアなどで可能です。
クレジットカードでも支払いは可能ですが、手数料がかかるので、ポイントなどと合わせて確認が必要です。
軽自動車税はいつ支払えばいい?
軽自動車税はいつ支払えばよいのでしょうか。支払わなくても、すぐに支障をきたすわけではないので、忘れてしまいがちな軽自動車税の支払う時期を紹介します。
軽自動車税はいつの分?
まず、支払うべき軽自動車税はいつの分に該当するのでしょうか。軽自動車税は年度ごとに請求されるため、4月1日~翌3月31日が対象期間です。
この時、4月1日時点で車検証の所有者欄に記載されている人あてに、記載住所を送り先として納税通知書が送られます。
軽自動車税は5月末日まで!
納税通知書が届いたら、各金融機関やコンビニなどを通じて納付します。この納付期限は、一般的に5月末日となっています。
通常であれば、5月上旬には納税通知書が送付されるでしょう。納付すると、納付証明書がもらえるので、大切に保管しておきましょう。
この納付証明書は車検の際に必ず必要になります。紛失した場合は、各市町村で再発行してもらいましょう。
5月末日が土曜日・日曜日に当たる場合は?
5月末日が土曜日、日曜日となった場合、その期限は翌月曜日に変更されます。
少し伸びますが、納付通知書が来てから納付期限まで一か月内場合も多いので、期限前に必ず納付するようにしましょう。
軽自動車税の支払い方法
軽自動車税はどのような方法で支払えばよいでしょうか。一般的な支払方法は、各自治体が定める金融機関やコンビニで振り込む方法です。
また、自治体によってはクレジットカードに対応しているところもあります。カードのポイントを貯めたい人は、クレジットカード対応かどうかも確認するとよいでしょう。
納付通知書が届かないときは?
いつまでたっても納付通知書がこないときは、各自治体に連絡して再度郵送してもらいましょう。ただし、オークションや個人間の売買で軽自動車を取得した場合注意が必要です。
4月1日時点での所有者や住所が変更されていないケースもあり、放置しておくとトラブルに発展する可能性があります。
必ず車検証を確認し、所有者の名義が自分になっていることを確認しましょう。
軽自動車税を支払わなければどうなる?
軽自動車税を払わずに未納していても、すぐにその軽自動車に乗れなくなるわけではありません。しかし、滞納すればいろいろな問題が発生します。
軽自動車税を見農したときのリスクを紹介します。
車検が受けられない
まず、軽自動車税を未納したままでは、車検が受けられなくなります。車検のときには、支払いを証明する領収印が押された納税証明書が必要です。
そのため、次回の車検時に車検費用と未納分、さらに延滞料金を一度に支払わなくてはいけなくなってしまします。
延滞料金の発生
納付期限までに税金を支払わなければ、滞納期間に合わせて延滞金が発生します。これは各市町村によって変わりますが東京都の場合以下の表のようになります。
延滞期間 | 延滞金の割合 |
納付期限1カ月以内 | 特例基準割合+1% |
納付期限1カ月後 | 特例基準割合+7.3% |
この特例基準割合も年によって変わります。令和2年を例にとると、特例基準割合は1.6%なので、滞納が1か月以内の場合延滞金は2.6%かかります。
また、納付せずに納付証明書がもらえなければ車検もできません。こうした問題が起きる前に、通知が来たらすみやかに納付するようにしましょう。
支払方法が限定される
車の税金について詳しく知りたい方はこちら
車の税金には軽自動車税以外にもさまざまなものがあります。各自動車にまつわる税金について詳しく知りたい方は、こちらの記事もチェックしましょう。
お得な減税制度
軽自動車税種別割と呼ばれるいわゆる軽自動車税には、お得な減税制度があります。その代表的なものがグリーン化特例です。
グリーン化特例は燃費の性能が高く、排出ガスが少ない車両に適用される制度です。2019年3月31日までに軽自動車を取得した場合、基準値の達成率に応じて減税措置がとられます。
エコカー減税とは?
環境に配慮した普通自動車にはエコカー減税が適用されますが、軽自動車にはグリーン特例があります。
エコカー減税は電気自動車、燃料電池自動車、プラグインハイブリッド車、天然ガス自動車、クリーンディーゼル車などの車が対象で、燃費基準によって、取得時の重量税が減税されます。
グリーン特例とは
グリーン特例は2019年10月から2021年4月までの間に、軽自動車を取得した時、電気自動車では75%、あとは燃費達成基準により50%あるいは25%の減税が適用されます。
グリーン特例によって減税されるのは、新車取得の翌年度分です。また、中古車でも中古車特約により、最大45万円の減税が受けられるので、確認してみましょう。
2021年4月から2023年3月までの間に購入したときは電気自動車等の次世代自動車のみに適用されます。
対象車(2019年3月31日までに取得した場合) | 内容 |
電気軽自動車など | 税率約75%軽減 |
H32年度燃費基準+20%達成した軽自動車 | 税率を約50%軽減 |
H32年度燃費基準を達成した軽自動車 | 税率を約25%軽減 |
軽自動車税がお得になる購入時期はいつ?
軽自動車の中古車を購入するときは、購入時期をずらすことで、減税できる場合があります。
軽自動車の場合、4月1日に所有している車に対して税金が課されるため、4月2日に購入した軽自動車には、その年の軽自動車税は免除されます。
また、新車で購入するときはオーディオなどのオプションをつけずに車だけを購入し、あとからオプションをつければ自動車取得税を安く抑えることができるでしょう。
軽自動車の税金上がるのはいつ?
軽自動車は新規検査から13年以上たつと重量税や軽自動車税が上がります。一般的に、軽自動車の重量税は一年につき3,300円ですが、13年たつと年あたり、4,100円になってしまいます。
さらに18年以上たつと、一年で4,300円まで上がるので注意しましょう。また、軽自動車税も13年たつと10,800円から12,900円に値上がりします。
これは約20%もの増税になり、13年目以降は負担が増えるので、注意が必要です。
まとめ
軽自動車税は毎年納付しなくてはいけない税金ですが、自分で支払いをしなくてはいけないので忘れてしまう人も少なくありません。
後回しにして、延滞金が発生するなどのトラブルを避けるため、一般的な納付時期や起源を良く把握しておきましょう。
毎年の支出の予定に軽自動車税を組み込んで、滞納がないように心がけたいですね。
軽自動車税を滞納している場合、支払い方法が限定されるので面倒になるでしょう。
期間内に納付するときはコンビニでの支払いも可能ですが、滞納した時は郵便局や銀行、歩いた自治体の税務署で支払わなくてはいけないので、支払いの手間も増えてしまいます。