花見の見ごろはいつからいつまで?
寒い冬の後は、春を楽しむお花見が待っています。桜を愛でながら食事や飲み会を楽しむ、お花見はいつ頃行うのが良いのでしょうか。
花見の時期を知っておけば、春が来る前からお花見の準備もできるでしょう。そこで、花見の前に知っておきたい花見の時期に加えて、お花見の起源やおすすめ情報を紹介します。
本州の花見の時期は3月下旬ごろから!
日本列島は南北に長く、花見の時期は地域によって大きく違います。しかし、大まかな目安では本州の花見の時期は例年3月下旬から4月上旬ごろです。
九州や四国、西日本は3月下旬ごろから見ごろになることが多く、東北は4月第2週目ごろが良い時期にあたることが多いでしょう。
また、北海道の桜の見ごろは5月上旬から中旬ごろです。沖縄は、なんと1月中旬から桜が咲き始めます。沖縄は寒くなる本島北部から開花が始まり、南部、離島へと時期が移ります。
桜はいつ見ごろになる?
花見をするときは、桜が満開に近い状態で臨みたいものです。では、桜は開花してからどのくらいの期間で満開を迎えるのでしょうか。
実は桜が開花してから満開になるまでのスピードはその年の天候に大きく左右されます。開花しても寒い日が続けば、満開が遅れ、逆に暖かい気候が続くと一気に満開まで花が開きます。
しかし、大まかな目安では開花が発表されてから一週間から十日後が満開の目安になるでしょう。散るよりも、満開手前の方が見ごたえがあるので、少し早めの花見を計画しましょう。
各地の桜の時期
日本各地の桜の開花日や満開日を表で確認しましょう。
沖縄
年 | 開花日 | 満開日 |
2018 | 1月10日 | 1月30日 |
2019 | 1月10日 | 2月12日 |
2020 | 1月6日 | 2月3日 |
鹿児島
年 | 開花日 | 満開日 |
2018 | 3月17日 | 3月29日 |
2019 | 3月25日 | 4月9日 |
2020 | 4月1日 | 4月19日 |
広島
年 | 開花日 | 満開日 |
2018 | 3月22日 | 3月28日 |
2019 | 3月22日 | 4月3日 |
2020 | 3月24日 | 4月3日 |
大阪
年 | 開花日 | 満開日 |
2018 | 3月20日 | 3月26日 |
2019 | 3月27日 | 4月4日 |
2020 | 3月23日 | 4月3日 |
名古屋
年 | 開花日 | 満開日 |
2018 | 3月19日 | 3月27日 |
2019 | 3月22日 | 4月4日 |
2020 | 3月22日 | 4月1日 |
東京
年 | 開花日 | 満開日 |
2018 | 3月17日 | 3月24日 |
2019 | 3月21日 | 3月27日 |
2020 | 3月14日 | 3月22日 |
仙台
年 | 開花日 | 満開日 |
2018 | 3月30日 | 4月4日 |
2019 | 4月5日 | 4月10日 |
2020 | 3月28日 | 4月3日 |
札幌
年 | 開花日 | 満開日 |
2018 | 4月26日 | 4月29日 |
2019 | 4月24日 | 4月29日 |
2020 | 4月30日 | 5月2日 |
桜はどうやって開花する?開花の仕組みをチェックしよう
日本の桜の多くはソメイヨシノと呼ばれる品種で、多くの花見もソメイヨシノを目当てに行われています。
それでは、ソメイヨシノの開花の仕組みはどのようになっているのでしょうか。開花までの仕組みを知っておくと、花見の時期の参考になります。
桜が開花する温度とは?
ソメイヨシノはその年の2月1日以降の最高気温の合計が約600℃をこえると開花します。または同じ期間の平均気温が400℃をこえると開花するとも言われます。
桜の花芽は8月から9月ごろに休眠状態に入ります。休眠した花芽は冬の寒さにさらされることで目覚め、休眠状態が浅くなります。しかし、12月以降の寒い気候では花芽が育ちません。
その後、次第に気温が上がり、春が近づくにつれて花芽が成長し、ちょうどよい時期に開花を迎える仕組みです。
桜には冬の寒さが必要って本当?
暖冬の年は桜の開花が遅れるという話を聞いたことはありませんか?実は桜が咲くには冬の寒さも重要です。夏ごろに休眠には一は花芽は冬の寒さがスイッチとなり、休眠からめざめます。
そのため、暖冬であまり冬の間に気温が下がらなければ、なかなか休眠状態から目覚められずに、かえって桜の開花が遅れてしまいます。
桜が開花する条件とは?
ソメイヨシノが開花する条件を知っていれば、自分でも開花予想ができます。桜の開花条件にはいくつかの説がありますが、代表的なものを見てみましょう。
まず、桜は冬に2~12℃の間で800時間以上さらされると休眠からめざめます。さらに、2月1日以降、最高気温が15度以上の日が23~24日続くと開花すると言われています。
ほかにも、すでに紹介したように2月1日以降の平均気温合計が400℃を超えるか、最高気温の合計が600℃を超えると開花するという条件でも、開花予想が可能です
花見はいつから始まったの?
桜の花見は日本人になじみ深い春のイベントです。それでは、この桜の花見をするという習慣はいつから始まったのでしょうか。
花見の起源について紹介します。
花見の起源は奈良時代にあり
日本で行われる花見の起源は古く、奈良時代(710~794年)にはすでに花見の行事が行われています。
そのころの花見は桜ではなく梅が主役で、奈良時代の和歌集「万葉集」にも梅の歌がたくさん読まれ、桜よりも重要な花田ッとことがうかがえるでしょう。
そもそも梅は奈良時代の遣唐使によって、中国から貴重なもたらされた植物で、香りもよいと好まれました。梅で花見をすることは貴族たちの間でステータスだったと考えられています。
桜の花見は平安時代に広まった
梅が主役の花見の行事は、遣唐使の廃止などにより次第に衰退します。そのかわりに花見の主役として好まれたのが桜でした。
平安時代には桜を観賞する花見の宴が数多く開かれています。貴族たちはこぞって桜を愛でる詩歌を読み、それぞれの教養を高めあっています。
また、桜の「サ」は田の神様を表す言葉です。そこに、神が坐る場所を示す「クラ」がつき、山の神が田へ降りてきて桜にとどまる豊作祈願の花とも考えられていたようです。
鎌倉時代以降の桜の花見とは?
貴族の間で行われる花見や、豊作祈願の信仰と深く結びつく特別な桜が、より広く鑑賞の対象となったのは鎌倉時代以降となります。
貴族の間で行われていた花見の文化が武士にも伝わり、次第に一般庶民の間にも花見を楽しむ習慣が根付きます。
鎌倉時代の書物、吉田兼好の「徒然草137段」には片田舎の人が行う花見の様子が書かれています。また、戦国時代には豊臣秀吉によって、吉野や醍醐で大規模な花見も行われました。
現代に近い花見の風習の始まり
桜を見ながら宴会をする、現代でも行われているような花見の風習が広まるのは江戸時代に入ってからのこと。江戸では荒川や隅田川に桜を植えた、桜堤防がたくさん築かれます。
さらに徳川吉宗の享保の改革では、庶民の楽しみを作るため飛鳥山に1270本の桜を植えて花見を奨励しました。
江戸時代の花見の様子は落語の噺にも登場します。このころから桜の花見は観賞するよりも、桜の下で宴会をするという形が定着し、現代の花見につながったと言われています。
花見の風習とは
江戸時代にはお花見をしながら宴会をするという風習が広まりました。それ以外にもお花見団子や弁当など、いろいろな花見の楽しみ方も登場します。
お花見団子は桜色のほか、緑と白が定番です。桜色は桜を表していますが、みどりは後に来るよもぎの季節を表し、白は雪の名残をあらわすと言われています。
江戸時代には重箱に入った立派な花見弁当も広まりました。また、現代ではライトアップされた夜桜鑑賞の習慣も広まり、いろいろな桜の楽しみ方が増えています。
ソメイヨシノが作られたのはいつのこと?
日本の花見と言えば、ソメイヨシノを思い浮かべる人が多いでしょう。気象庁の開花予想なども、ソメイヨシノを基準に発表されています。
しかし、このソメイヨシノはそれほど古い品種ではありません。桜の代表的な品種である、ソメイヨシノはいつごろ誕生したのでしょうか。ソメイヨシノの由来を紹介します。
ソメイヨシノとは?
ソメイヨシノはエドヒガンとオオシマザクラと呼ばれる桜の品種の交雑種です。日本で生み出された桜で、日本全国に分布していますが、もとはたった一本の桜から作られたクローンです。
ソメイヨシノはもともと、同じ品種で結実しても発芽しない桜です。そのため、ソメイヨシノはすべて一本の木の枝を接木や挿し木で増やします。
どのソメイヨシノも遺伝情報が同じなので、咲く時期が近くなり、条件が揃うと同じ地域のソメイヨシノは一斉に咲き始めます。
ソメイヨシノが生まれたのは江戸時代後半
ソメイヨシノは江戸時代後半、現在の豊島区駒込にあった染井村に集落を作っていた造園師や植木職人達よって生み出された品種です。
染井村の職人が作ったので、桜の名所の吉野の名前と合わせて「ソメイヨシノ」と名付けられました。
ソメイヨシノは日本の高度成長期に多く植林され、現在では「桜」というと、ソメイヨシノを指すことが一般的です。
花見の時期を知るおすすめ情報
桜の開花条件がわかっても、自分で計算をするのは面倒という人も多いでしょう。そこで、桜の花見の時期を考えるときに参考になるおすすめの情報サイトを紹介します。
普段から天気予報や天気に関する記事を多く発表している「tenki.jp」や「ウェザーニューズ」は、毎年桜の開花予想を地域ごとに発表していておすすめです。
一方、これまで開花予想を発表していた気象庁は、民間で開花予想が行わるようになったため2010年から開花予想の発表は中止しています。
お花見を楽しむおすすめアイテム
花見は野外で行われるので、いろいろな便利アイテムを用意するのがおすすめです。花見をより楽しめる、おすすめのアイテムを紹介します。
おすすめアイテム①レジャーシート
Coleman レジャーシート デラックス
参考価格: 2,981円
人気のアウトドアブランド、コールマンのレジャーシートです。おしゃれな見た目でインスタ映えにもぴったり。
表地・中地・裏地の3層構造で、ポリウレタンフォームを使用しているため、クッション性も高く、長時間座ってもお尻が痛くなりません。
防水性にも優れ、場所を選ばず快適に座る場所が作れるでしょう。コスパもよいおすすめの製品です。
おすすめアイテム②折りたためる食器
ストージョ(stojo) 折りたたみタンブラー
参考価格: 2,590円
シリコン製の折りたたみカップです。折りたたみ式でコンパクトにしまえるので、野外での花見におすすめ。荷物になりにくく、洗って繰り返し使えるのでエコで経済的な製品です。
ふたもついているので、屋外で使用してもゴミが入らず、快適に使えるでしょう。耐熱性にも優れているので、暖かい飲み物でも安全に使えます。
より手軽な折りたたみの食器であれば、100均でも購入できるので、合わせてチェックしてみるのもおすすめです。
おすすめアイテム③アウトドアワゴン
コールマン(Coleman) アウトドアワゴン
参考価格: 8,354円
花見のとき、荷物を運ぶのに便利なアウトドアワゴンです。一度にたくさんの荷物を運べるので、準備がうんと楽になるでしょう。
花見だけでなく、キャンプや運動会などのイベントの際にも活躍します。ラバーバンド付きで安定性にも優れ、一つ持っているといろんなシーンで活躍する便利なアイテムです。
おすすめアイテム④ビールサーバー
グリーンハウス ビールサーバー
参考価格: 6,950円
野外で本格的なビールが楽しめるビールサーバーもおすすめです。グリーンハウスのビールサーバーは種類も豊富で使いやすいものが揃っています。
コンパクトな製品を選べば、花見の後自宅でビールを楽しむときにも活躍するでしょう。本体に保冷剤をセットできるので、野外でもキンキンに冷えたおいしいビールが楽しめます。
花見におすすめのスポット
全国、各地域にはお花見におすすめのスポットが沢山あります。なかでも代表的な有名スポットを紹介します。
東京のおすすめ花見スポット
東京には数多くの花見スポットがありますが、中でも人気の場所が上野恩賜公園です。上野恩賜公園は約1200本もの桜が植えられていて、盛大なお花見を楽しめます。
カンザクラ・ヨウコウ・シダレザクラ・ソメイヨシノなど、桜の種類が豊富で花見の時期が長いところも魅力です。
京都のおすすめ花見スポット
京都も有名な花見スポットがたくさんあります。御所御苑や各寺社仏閣でも桜がみられる場所がたくさんあり、中には夜間拝観やライトアップも楽しめます。
京都らしい風情と桜を一緒に楽しみたい人は哲学の道がおすすめです。「日本の道100選」にも選ばれている有名な小道で、全長約2kmの道に400本のソメイヨシノが植えられています。
誰でも通れる道なので、24時間桜並木を楽しめます。
福岡でおすすめの花見スポット
SNSで話題になったことで知られる人気のスポットが福岡市の海の中道海浜公園です。青いネモフィラの花と売るピンクの桜がいっしょに咲く風景はとっても幻想的。
この公園は桜以外にもいろいろな花が植えられているので、一年中いろいろな花見が楽しめます。
花見団子を作ってみよう
お花見と言えば定番の食べ物がお花見団子です。ピンクと緑、白の3色の組み合わせで見た目にもかわいいお菓子でしょう。花見団子は手軽に自宅でも作れます。
白玉粉と豆腐、砂糖を水を加えながら混ぜます。ほどよい固さにしたら食紅とよもぎパウダーで3色の生地を作ります。それぞれを団子の形に丸め、お鍋で茹でたら完成です。
そのままはもちろん、あんこをつけても美味しいでしょう。白あんに桜の風味をつけた桜あんを合わせるのもおすすめです。豆腐を加えると冷めても柔らかく美味しくなります。
まとめ
長い冬が終われば暖かい春がやってきます。桜の花見は春が来たことを実感できて開放的な気持ちにもなれる人気の行事です。
桜の開花は毎年少しずつ違ういますが、花見の時期をあらかじめ知っておくと、準備がしやすくなるので便利でしょう。
開花予想の方法やおすすめのスポットを参考に、花見を満喫する準備を始めませんか?2021年の花見は、事前にしっかり準備をして、思い出に残る最高の花見を味わいましょう。