「鬼宿日」とはどんな日?
鬼宿日は「きしゅくにち」もしくは「きしゅくび」と読みます。この鬼宿日は暦注の一つで二十八宿の鬼宿にあたる日です。
鬼宿日は、二十八宿の中で最も良い日で、鬼が宿にいて外を出歩かないので鬼に邪魔されないという、何かを始めたり、買ったりするのに吉日だと信じられています。
またそれだけが吉日になる理由ではありません。実は、お釈迦様の生まれた中国暦の4月8日が鬼宿日であったと言われているのです。インドでは陰暦の4月15日に生まれたとされており、陰暦では28日で1ヶ月とされていたので、毎月15日が鬼宿日として定着しています。
二十八宿とは?
二十八宿(にじゅうはっしゅく)とは、中国で紀元前1046頃から紀元前256年に生まれた天文学・占星術で、天球*を西から東に月が地球を一周する間に通過する28個の星座のことです。
まだ方位磁石などが身近ではない時代では、太陽の位置で方位・方角を定めていましたが、夜間は太陽が見えない為、この二十八星宿の位置で方位・方角を把握していたそうです。
天球*:地球を中心として惑星や恒星の位置を表した球体
「鬼宿日」っていつ?
さて、鬼宿日はいつなのでしょうか?鬼宿日は基本的に1ヶ月に一度訪れます。旧暦を使っていた時代は、1ヶ月を約28日としていたため、同じように28日で一周する二十八宿では毎月15日が鬼宿日となっていました。
現在は太陽暦を基にしているため、1ヶ月を30日〜31日と換算されています。ですので、旧暦の時のように毎月同じ日になることは無くなりました。
以下、2020年の鬼宿日です。
2020/1/10(金) | 2020/7/24(金) |
2020/2/7(金) | 2020/8/21(金) |
2020/3/6(金) | 2020/9/18(金) |
2020/4/3(金) | 2020/10/16(金) |
2020/5/1(金) 2020/5/29(金) |
2020/11/13(金) |
2020/6/26(金) | 2020/12/11(金) |
「鬼宿日」の過ごし方
何をするにも吉になる「鬼宿日」ですが、本当に何をしても大丈夫な日なのでしょうか?「鬼宿日」を過ごすのにタブーなことやおすすめの行動をご紹介します。
「鬼宿日」にして良いこと
鬼宿日が吉日だということはこれまでの説明で理解していただけたと思います。しかし必ずしも全ての行動において良いとは限りません。鬼宿日に行っても良いとされることをいくつか挙げましたので、ぜひ参考にしてみてください。
①七五三
鬼宿日は、名誉や長寿・七五三を祝うのにも最良の日だと言われています。七五三は、元々11月の吉日を選んで執り行われていました。
なぜ11月15日になったかというと、三代将軍の徳川家光が、のちの五代将軍徳川綱吉の身体が弱いことを心配し、無事に健康に成長することを祈るために鬼宿日である旧暦の11月15日を選び、七五三の儀式を行ったようなのです。
これが次第に庶民の間でも広まり、七五三は11月15日に固定され、新暦を使う現在でもそのまま11月15日に執り行われるようになりました。
②宝くじ
「鬼宿日」は二十八宿の中で最も運気が上がる吉日だと信じられています。新しい事業を始めたり、引っ越しをしたり、お財布を新調したり、宝くじを買うのも良い日だと言われています。
お金に関わる行動や決断は、なるべく鬼宿日つまり鬼が宿にいる間に行い、鬼に邪魔されずに幸運を手に入れる最大のチャンスだと言えます!
「鬼宿日」にしてはいけないこと
「鬼宿日」に結婚や入籍、結納などの婚礼関係をすることは「凶」です!その理由は、「鬼宿日」な鬼が宿(家)にいる日なので、『嫁入り=嫁が家に入る』ことをこの日にしてしまうと、家にいる鬼とばったり鉢合わせしてしまうという考えになるからです。
以上のように、嫁入りするタイミングとして縁起が悪い「鬼宿日」に婚礼関係を行うのは避けるように心がけて下さい!
まとめ
鬼宿日についてご理解いただけたでしょうか?日本には吉日や厄日などを気にする風習が根強く残っています。1ヶ月のうち必ず1日は鬼宿日に当たるので、何か新しいことをスタートさせたり、一攫千金で宝くじ購入を検討中の方、ぜひこの鬼宿日を気にかけてみて下さい!皆さんに幸運が訪れますように!