イースターはいつ?そもそもイースターとは?
みなさんは「イースター」を知っていますか?キリスト教徒の方やキリスト教関連の学校出身あればご存じでしょうが、詳しく説明できる方は多くないようです。
イースターは日本では「復活祭」と呼ばれ、キリスト教の祝日です。そんなイースターを知らなくても大丈夫です。おおよそ日本人の2人に1人はイースターを詳しく知っていないようです。
イースターは春分の日の後の最初の満月の次の日曜日
イースターは、「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」にお祝いします。そこからイースターは毎年日付が変わります。日付が固定しない移動祝祭日と言われています。
なかなか日本では曜日が祝日になるという発想がないようで、少しばかり身近に感じにくい感覚がありますが、欧米では第三月曜日とか、最終水曜日などの祝日があるようです。
日曜日にこだわる所以
「イースター(Easter)」の由来は、ゴルゴタの丘で十字架にかけられて処刑され、命を落としたキリストが3日後に復活したという奇跡で、 この奇跡をキリストの弟子たちが喜び祝ったのが「イースター」の起源と言われています。
ただし、キリストが復活したのが日曜日だったことから、今でもイースターの日にちは日曜日にこだわり、日付よりも曜日が優先しています。
2021年以降のイースターはいつ?
イースターは日付が移動することから、毎年同じ日程になりません。それでも、来年以降のイースターの日程を知ることは可能です。
以下が西方教会と言われる、ローマ‐カトリック教会のイースターの日程です。イースターの日程については、カトリックとプロテスタントは日本でも使われているグレゴリオ暦を採用しているので、復活祭の日取りは同一になります。
2021年から2025年 西方教会(カソリック、プロテスタント)のイースターの日
年 | 日付 |
2021年 | 4月 4日 |
2022年 | 4月17日 |
2023年 | 4月 9日 |
2024年 | 3月31日 |
2025年 | 4月20日 |
イースターが誕生した経緯
復活祭と呼ばれる「イースター」その由来について紹介します。英語では、「Easter(イースター)」になります。古代ゲルマン神話上の春の女神の名前「Eoster(エオストレ)」からきているそうです。
エオストレは新芽が芽吹く春を象徴するイメージを備えた女神さまです。復活したイエス・キリストのイメージと共通するとみなされて、エオストレからイースターとなったという説があります。
イースターはキリスト教の重要な行事
「イースター=復活祭」は、キリスト教の一大イベントです。キリスト教圏では、クリスマスと並んで重要な意味を持つ宗教行事です。イースター休暇があり、イースターの日の前後が休日となり、連休になる地域も多くあり、真摯に復活祭をお祝いすることに集中できます。
国により少し違いがありますが、一般的なイースターの過ごし方は、教会のミサに参加して、家族でご馳走を楽しく食べるのが習わしのようです。
イースターの催事
キリスト教の中でも、歴史あるイースターだけにイースターをお祝いするさまざまな行事があります。
また、その行事が発生した経緯は興味いっぱいです。そんな多くの人々がお祝いし、楽しんでいるイースターの行事について紹介します。ちょっとしたプチうんちくになりそうです。
イースターエッグ
イースターにはなくてはならないものに「イースターエッグ」があります。イースターエッグは復活祭のシンボルで、復活祭に出付き物のカラフルな彩色やたくさんの装飾が施されたゆで卵です。イースターの飾りつけに使われます。
イースターに卵が使われるようになったのは、卵は動かないで、硬い殻の卵から新しい生命が生まれ出ることが、死と復活を象徴しているとされています。
イースターエッグは赤く染められる事が多いようで、赤い色は十字架にはりつけされたイエス・キリストの流した血の色と同じであり、また、血は生きる生命を表し、生命誕生の象徴で復活の喜びを表すとされています。
卵を楽しむイースターゲーム
イースターでは、シンボルの卵でイースターを楽しむゲームがあります。一つは、イースターエッグがいろんなところに隠されていて、そのイースターエッグを子供たちだけで探す「エッグハント」がよく知られています。
もう一つは、イースターエッグをスプーンに乗せて落とさないようにゴールまで運ぶ「エッグレース」です。日本の運動会で行われるスプーンレースと同じ要領のようです。
イースター・バニー
イースターに付き物の動物がいます。イースター・バニー(Easter Bunny)または、イースター・ラビット(Easter Rabbit)と呼ばれる復活祭のウサギは、復活祭のイースター・エッグを運んでくるウサギのキャラクターです。
ただし、イースター・ラビットは西方教会にだけ見られる復活祭の風物詩で、正教会(東方教会)にはウサギは登場しないようです。
イースターの起源の一つでもある、古代ゲルマンの女神エオストレが自分の使いとして従えていたのが野うさぎだったことから、イースターでうさぎが登場するようになったといわれています。この説でイースター・ラビットが西方教会にだけ出現するのも理解できます。
いつでもうさぎはは繁栄の象徴
うさぎにつては小さな体ながら、たくさんの子供産む子孫繁栄の象徴であり、豊穣や繁栄につながるとして捉えられているようです。
またイースター前夜に、いたずら好きなうさぎが、卵(イースターエッグ)を隠したという言い伝えがあり、そこから「エッグハント」のゲームが生まれたという説があるほどです。
イースターのシンボル、イースター・ラビットはチョコレートになったり、かわいいフィギュアになったりして、イースターにはなくてはならない存在です。
日本のイースターは?
日本では海外の風習がたくさん定着しています。12月25日のクリスマスや、2月14日のバレンタインデーに10月31日のハロウィンなど、すっかり日本の年中行事になっています。
ところで、日本のイースターはどうでしょうか?一部の大型店舗ではイースターセールを実施しているようですが、あまり話題になっていないようです。
イースターそのものが毎年決まった日にちでないこともあるようで、また、ほとんどの年のイースターが、日本の年度初めになることから、なかなかイースターに集中できないようです。
また、4月末から始まるゴールデンウイークもあり、出費は控える傾向があるようで、イースターの普及は今一歩のように見えます。
アメリカでは人気のイースターセールはいつ頃?
イースターは日曜日ですから休みですが、前後の金曜、土曜、月曜も休みになり、4連休になる国もあります。
キリスト教圏の国ではイースターが休日に指定される国も多く、宗教上、イースターはクリスマスと同じほど大切な一日で、キリストを想い、家族と粛々と過ごす日のようです。それだけに、大事なセールでもあります。
アメリカではクリスマスセールなどと並んで、イースターシーズンの「イ―スターセール」がとても盛んです。
イースター前になるとイースターで使う用品類の販売も盛んで、パステルカラーのたまごやバニーの人形や、家族向けに、キャンディやチョコレートなどのお菓子類も多く売られています。
イースターは家族で集まることが多く、ホットクロスバン、イースターのラム肉、ハムなどが食べられ、その食材やパーティー用品も良く売れています。
イースターは3月末から4月上旬という日程から、冬服の一掃セールやスプリングセールで春らしい洋服や子供向けイースターのドレスなども売られています。このようにアメリカではイースターセールが盛に展開されています。
正教のイースターは日程が違う!
正教(東方教会)は、ユリウス暦を採用しているので、日取りが西方教会とは異なってきます。以下が正教の教会のイースターの日程です。
2021年から2025年 正教(東方教会)のイースターの日
年 | 日付 |
2021年 | 5月 2日 |
2022年 | 4月24日 |
2023年 | 4月16日 |
2024年 | 5月 5日 |
2025年 | 4月20日 |
家庭のイースターは楽しそう!
日本のイースターはクリスマスよりも宗教的色彩が色濃く残っているようです。それでも、イースター内外ともに宗教色が少しずつ薄れていっているようです。
もともと、キリスト教徒が多くない日本ですから、純粋にイースターのイースター・エッグを作ってみたり、イースター・バニーのお菓子などを楽しむことはできそうです。自宅時間が増えている時期でもあり、自宅で楽しいイースターをおいしく楽しみましょう。