即位礼正殿の儀っていつ?そもそも何の行事なの?

即位礼正殿の儀っていつ?そもそも何の行事なの?

令和になり新天皇の皇位継承とともに、長く伝わるさまざまな儀式があり、御即位の日(令和元年5月1日)に国事行為である「即位礼正殿の儀」を中心に、国の儀式として即位の礼が催され総理大臣も出席されました。国璽(こくじ)及び御璽(ぎょじ)が承継される儀式を紹介します。

記事の目次

  1. 1.即位礼正殿の儀とは
  2. 2.即位礼正殿の儀はいつ
  3. 3.即位礼正殿の儀の内容
  4. 4.即位礼のその他の儀式
  5. 5.上皇様の即位礼正殿の儀はいつ
  6. 6.即位礼正殿の儀を記憶しておこう!

即位礼正殿の儀とは

Photo by 古攝古香

令和の時代になり、徳仁(なるひと)天皇陛下が天皇に即位された時のさまざまな儀式の中で、最も中心となったのが、即位礼正殿の儀(そくいれいせいでんのぎ)です。当日は国民の祝日となり、テレビ中継があり、その日のニュースでも再三放映されました。

即位礼正殿の儀は、即位された天皇陛下が日本国内や世界に向けて即位を宣明された儀式です。

即位礼正殿の儀はいつ

Photo by Kanesue

現在(令和)の天皇陛下の即位礼正殿は下記の日程で執り行われました。

日時  令和元年10月22日(火・祝)午後1時から
場所 皇居正殿 松の間
即位礼正殿の儀は海外の国々の戴冠式や即位式にあたり、海外約200の国から国家元首や祝賀使節や国の代表が退去参列して天皇陛下のご即位をお祝いしました。

即位礼正殿の儀の内容

Photo by rail02000

日本の天皇が崩御されたり譲位されて皇位を継承する際に、新しい天皇陛下が皇位を継承したことを、広く国内外に示す一連の国事行為を「即位の礼」または「即位礼」といいます。

その即位礼の中心的な国事行為が「即位礼正殿の儀」です。令和元年(2019年)10月22日の「即位礼正殿の儀」は以下のように執り行われました。

即位礼当日賢所大前の儀

Photo bypierre9x6

まず、令和2年(2019年)10月22日には「即位礼当日賢所大前の儀(そくいれいとうじつかしこどころおおまえのぎ)」が皇居の宮中三殿で、執り行われました。

儀式は午前9時過ぎから始まり、天皇陛下は皇祖とされる天照大神(あまてらすおおみかみ)をお祭りした賢所に、神事服の純白の束帯・「帛御袍(はくのごほう)」で、御告文(おつげぶみ)を読み上げられました。

天皇陛下は皇位の証しである三種の神器の剣と璽(じ)=曲玉(まがたま)を持つ侍従を従えて賢所の内陣に入っていかれました。

続いて、皇后さまも白い伝統的な純白の十二単姿で賢所に入り皇霊殿、神殿を拝礼されました。

即位礼正殿の儀

Photo by Dick Thomas Johnson

即位礼正殿の儀は午後1時に始まりました。場所は皇居の「松の間」です。10分前には、三権の長である内閣総理大臣や衆議院議長、参議院議長、最高裁判所長官が所定の位置について、その後、皇族の方々が入場されました。

午後1時に天皇陛下が松の間にお入りになり、即位礼正殿の儀が始まりました。

国民の幸せと世界の平和を願われた天皇陛下

Photo by Kanesue

天皇陛下は儀式での天皇の装束とされる「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」をにお召しになり、松の間の正面中央に置かれた高さ6.5メートルほどの「高御座(たかみくら)」の台座に登られました。 

皇后さまは十二単(じゅうにひとえ)を身に着けて「高御座」と並んで設けられた高さ5.5メートルほどの「御帳台(みちょうだい)」に登られました。 

午後1時12分に侍従と女官が「高御座」と「御帳台」の帳(とばり)を開け、両陛下がお姿を見せられました。 

引き続き、天皇陛下は、『さきに、日本国憲法及び皇室典範特例法の定めるところにより皇位を継承いたしました。ここに「即位礼正殿の儀」を行い、即位を内外に宣明いたします。 

上皇陛下が三十年以上にわたる御在位の間、常に国民の幸せと世界の平和を願われ、いかなる時も国民と苦楽を共にされながら,その御み心を御自身のお姿でお示しになってきたことに、改めて深く思いを致し、ここに、国民の幸せと世界の平和を常に願い、国民に寄り添いながら、憲法にのっとり、日本国及び日本国民統合の象徴としてのつとめを果たすことを誓います。 

国民の叡智えいちとたゆみない努力によって、我が国が一層の発展を遂げ、国際社会の友好と平和、人類の福祉と繁栄に寄与することを切に希望いたします。』(宮内庁HPより)天皇の即位を内外に宣言するお言葉を述べられました。

安倍総理が「寿詞(よごと)」を述べる

Photo by zunsanzunsan

続いて国民を代表して安倍総理大臣(当時)が天皇陛下の前で、天皇陛下の御代が長く栄えることを祝う言葉「寿詞(よごと)」を述べられました。

そして、 安倍総理大臣の発声で参列者が万歳を三唱し、合わせて皇居外苑の北の丸公園では、自衛隊が21発の礼砲を鳴らし、天皇陛下の御即位をお祝いしました。 

祝賀パレード「祝賀御列の儀」

Photo by MIKI Yoshihito. (#mikiyoshihito)

本来であれば、即位礼正殿の儀が終わると、両陛下は洋装で正装し、3時30分から天皇即位のお披露目のパレードである「祝賀御列(おんれつ)の儀」が計画されていましたが、当日は、あいにく台風19号が接近していて重大な被害が想定され、政府は祝賀パレードを11月10日午後3時に延期しました。

祝賀パレードは、皇居からお住まいのある赤坂御所(前東宮御所)までの約4.6キロメートルのコースです。当日はオープンカーでパレードされ、沿道から国民の熱烈な祝福を受けられました。このパレードには皇嗣の秋篠宮ご夫妻や、安倍総理が乗った車も連なってパレードに参加されました。

当日の陛下の衣装

Photo by Kanesue

即位礼正殿の儀の天皇陛下のお衣装は、天皇陛下だけが身につけることができる、立纓(りゅうえい)という冠に、ハゼの実で赤茶色に染めた黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)という束帯(宮中儀式服)のお姿でした。黄櫨染御袍は高く輝く太陽の色と言われています。

皇后陛下は雅やかな十二単を身に着けられ、紀子様はじめ他の女性皇族も皇后陛下とは異なる色彩の十二単で参列されました。一部のご高齢の皇族方は洋装で参列されました。

高御座と御帳台

Photo by 柏翰 / ポーハン / POHAN

天皇陛下がお立ちになった高御座(たかみくら)は、もともとは天皇がお座りになる玉座を現しています。

高御座の歴史は古く、平安時代から天皇の即位式で使われた記録が残っています。今回の令和の即位礼正殿で使用されたもは、大正天皇の即位礼のために大正4年(1915年)に新造されています。

皇后さまは、高御座の隣にある、貴人の座を意味する御帳台(みちょうだい)にお立ちになりました。現在の高御座と同時期に作られ、形状は高御座とほぼ同じですが、高さが約5.7メートルと少し小さくなっていて、重さは約7トンです。

高御座の形状

Photo by Tamago Moffle

高御座は黒塗りで三層の壇になり、上部に八角形の屋形が乗っています。高さが6.5メートル、重さは8トンあります。普段は京都御所の紫宸殿(ししんでん)で保管されていて、今回は、一旦解体され東京の皇居に運ばれました。

高御座の壇上の台には、三種の神器の「剣」と「璽(じ)=八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」や、国事行為に使用する、御璽(天皇印)と国璽(日本国印)が置かれました。

旙(ばん)

Photo by Dick Thomas Johnson

即位礼正殿当日、会場の宮殿中庭には金糸で「萬歳」の字が刺繍された「万歳旙(ばんざいばん)」など、赤、白など色鮮やかなのぼり(旙)が左右に合計で26本立てられました。

旙は宮廷の儀式で古くから飾られていました。皇室の重要な儀式に欠かせない装飾道具で、太陽や月を菊花紋などをあらわす図柄の旙があります。

旙の前には、「威儀物(いぎもの)」と言われる弓、箭(や)、胡簶(やなぐい)、太刀、桙(ほこ)などを持ち、儀式の威容を整えるため古装束姿の武官が立ち並びます。その役は宮内庁の職員が努めました。

即位礼のその他の儀式

Photo by june29

天皇陛下の即位礼には、即位礼正殿の儀の他にも重要な儀式があります。そんな中から、即位礼で行われる重要な儀式を紹介します。

令和の即位礼は「賢所大前の儀」から始まります。引き続き「即位礼正殿の儀」が執り行われ、「祝賀御列の儀」のパレードの予定でしたが、パレードは2019年11月10日に執り行われました。22日の夕刻より「饗宴の儀」に移りました。

「饗宴の儀」

Photo by Richard, enjoy my life!

2019年11月22日の夜には、即位礼正殿の儀に参列された外国からの国賓クラスの賓客や国内の重要参列者が参加して、天皇陛下の即位を祝福する饗宴として食事会が開催されました。食事会は「饗宴の儀」と呼ばれ宮殿で午後7時20分から開かれました。

外国からの参列者は「松の間」で高御座と御帳台を見学され、食事会場の「豊明殿」に入場し、洋食を取り込んだ和食で御もてなしし、食事中は宮内庁楽部の雅楽が演奏されました。

天皇・皇后両陛下は饗宴の儀の後に、外国からの参列者と「春秋の間」に移られて、即位の礼に参列された方々へ感謝のお気持ちを伝えられました。

饗宴の儀は、11月25日と29日、31日にも、即位礼正殿の儀に参列された方々を招いて引き続き開催されました。

令和元年5月1日に行われた儀式

Photo by ivva

皇位継承にあたり、令和元年5月1日に国事行為として行われた儀式があります。

皇太子さまが5月1日の即位後に臨まれたのは「剣璽等承継(けんじとうしょうけい)の儀」と「即位後朝見(そくいごちょうけん)の儀」で、皇居・宮殿松の間で執り行われました。

剣璽等承継の儀

Photo by sybarite48

剣璽等承継の儀(けんじとうしょうけいのぎ)は、新天皇陛下が令和元年5月1日の午前10時半からに国事行為として皇居の宮殿で行われた新天皇として行われる最初の儀式になります。

皇位の証しとされる「三種の神器」のうち天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)の複製品と八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)に、天皇陛下の印である御璽(ぎょじ)並びに国の印である国璽(こくじ)を継承される儀式です。

皇室から参列されるのは、皇位継承資格のある成人男性皇族のみで、皇嗣の秋篠宮さま、常陸宮さまが出席されました。

即位後朝見の儀

Photo byolechka

即位後朝見の儀(そくいごちょうけんのぎ)は、天皇陛下がご即位され、その後、初めて公式に三権(立法権、行政権、司法権)の長や、国民を代表する人々に会われる儀式です。令和元年5月1日の行われました。

即位後朝見の儀では、安倍総理が国民代表の辞で、「謹んで申し上げます。天皇陛下におかれましては、本日、皇位を継承されました。国民を挙げて心からお慶(よろこ)び申し上げます。---ここに、令和の御代(みよ)の平安と、皇室の弥栄(いやさか)をお祈り申し上げます。」と述べられました。

上皇様の即位礼正殿の儀はいつ

Photo by Kanesue

現在の上皇、令和の明仁天皇陛下の即位礼正殿の儀は、平成2年(1990年)11月12日に執り行われました。その日は「即位礼正殿の儀の行われる日を休日とする法律」により休日とされましたが、祝日にはなりませんでした。

当時の政府は11月12日を「即位の礼」とし、明仁天皇が天皇に即位したことを内外に宣明する「即位礼正殿の儀」を執り行い、続いて「祝賀御列(しゅくがおんれつ)の儀」のオープンカーパレードが行われ、沿道で多くの国民が盛大にお祝いをしました。また、即位の礼の祝宴である「饗宴の儀」も盛大に開催され、即位の礼の儀式が盛大かつ厳粛に執り行われました。 

平成の饗宴の儀は宮殿豊明殿で11月12日~15日迄の間に、合計で7回、延べ3,500人ほどの賓客が招待され平成の天皇陛下の即位が盛大にお祝いされました。

即位礼正殿の儀を記憶しておこう!

Photo by MIKI Yoshihito. (#mikiyoshihito)

天皇陛下は日本国と日本国民統合の「象徴」です。天皇陛下の存在は長く日本国民の精神的なより所であり、天皇により安寧が得られています。日本の皇室は世界で一番長い歴史があり、世界からも畏敬の念で崇められています。

即位礼は天皇陛下の時代が代わり、新しい時代が始まる重大な儀式です。そのような即位の礼を経験できたことを記憶にとどめておきましょう。

yuri-riri
ライター

yuri-riri

昭和、平成、令和になっても頑張っています。

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