「春の七草」七草粥はいつ食べるの?/七草の紹介とおすすめレシピの紹介

「春の七草」七草粥はいつ食べるの?/七草の紹介とおすすめレシピの紹介

春の七草は、日本文化として子供たちにも伝えていきたいものです。いつ食べるのか、なぜ食べるのかも含めながら、家族で七草粥を食べながら会話が弾むと良いと思います。最近では粥ではなく、七種を使った色々な料理が考えられています。そんな中からおすすめレシピも紹介します。

記事の目次

  1. 1.七草粥はいつ食べるのか?
  2. 2.春の七草の歴史
  3. 3.春の七草とは
  4. 4.春の七草おすすめレシピ
  5. 5.「春の七草」商品の紹介

七草粥はいつ食べるのか?

七草粥は一般的に1月7日の朝に食べて、無病息災を願います

1月7日は「人日(じんじつ)」と言われる日で、古来中国では人を殺さない日、犯罪者への刑罰は行わない日となっていました。また、この日には7種類の野菜を入れた羹(あつもの)を食べる習慣があり、これが日本に伝わり七草粥になったと言われています。

人日は七草の節句と言われ、3月3日の上巳(じょうし)の桃の節句、5月5日の端午(たんご)の節句、7月7日の七夕(しちせき)の七夕(たなばた)、9月9日の重陽(ちょうよう)の菊の節句と合わせて五節句と呼ばれています

万葉集から伝わる「秋の七草」もあります

  • 万葉集の中で山上憶良が次のような歌を詠んでいます。

    「秋の野に 咲きたる花を 指折り(およびをり) かき数ふれば 七種(ななくさ)の花」

    萩の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝貌の花」
     
  • 1つ目の歌では秋の野に咲く花は7種類あると詠んでいて、2つ目の歌でその七種類は「萩」、「尾花」、「葛」、「撫子」、「女郎花(おみなえし)」、「藤袴(ふじばかま)」、「朝貌(あさがお・現代の桔梗ではないかと言われています)」と詠んでいます。

    春の七草は粥にして無病息災を願うものに対して、秋の七草は鑑賞して楽しむものとなっています。

春の七草の歴史

日本では古くから年の初めに雪の下から芽を出した草を摘む「若菜摘み」という風習があり、それと前述した古代中国の「人日」の羹を食べる習慣が伝わったことが現在の七草粥の原点だと言われています。

平安時代中期に編纂された延喜式では「餅がゆ」「望がゆ」として登場していますが、米・粟・黍(きび)・稗(ひえ)・胡麻・小豆・みのの7種類の穀物でした。この餅粥を食べる習慣は「土佐日記」や「枕草子」にも登場しています。

その後、旧暦の正月に採れる野菜を入れるようになりましたが、入れるものは地方によっても異なっていました。現在の7種類の野菜の記録は、1362年頃に書かれた、四辻善成による源氏物語の注釈書である「河海抄(かかいしょう)」の中で作者不詳で「芹、なづな、御行、はくべら、仏座、すずな、すずしろ、これぞ七種」と詠まれています。

江戸時代には七草粥の習慣は庶民にも定着し、幕府では公式行事として、将軍以下全ての武士が七種がゆを食べる儀礼を行っていたそうです。

春の七草とは

春の七草は「せり」「なずな」「ごぎょう」「はこべら」「ほとけのざ」「すずな」「すずしろ」の七種類です

と言われても、具体的に想像できないものがありますよね。一つ一つ紹介します。ただし、写真は大きく成長したもので、七草で食用するものは、芽が出てすぐのものを主に使っています。

セリ(芹)

Photo by duck75

若葉の成長が競り合うように背を伸ばすことから「せり」と呼ばれるようになりました。水田や清水の湧く湿地に自生している植物で見た目ミツバと似ています。七草粥として食べる他に、春先の若い根っこや茎をお浸しにして食べたりもします

ビタミンB2・C、カルシウム、鉄分、βカロテンなどを豊富に含み、解熱作用、整腸作用、食欲増進、利尿作用、血圧降下作用、疲労回復、貧血の予防にも効果があります

ナズナ(薺)

Photo byHans

別名ペンペン草とかシャミセングサと言われる、田畑や道端に一般的に見られる植物です。由来は、早春に開花して夏になると枯れることから「夏無き菜」とか、撫でたいほど小さく可愛い花の意味から「なで菜」とか諸説があります。昔はよく食べられていた植物だそうです。

また、食用以外でも薬用としても重宝され、開花期のナズナを天日乾燥したものを生薬にしたり、陰干ししたものを煎じたり、煮詰めたり、黒焼きにしたりして民間薬としていました。解毒作用・利尿作用・止血作用があり、むくみや胃腸障害にも効果があると言われています

ゴギョウ(御形)

植物辞典などでは「ハハコグサ」で検索すると出てきます。ホホコグサ、オギョウとも言われ、春の七草で言われる「ゴギョウ」は古い呼び方です。仏の体を表す縁起の良い植物です。

七草では、幼苗を摘んでお粥に入れますが、細かく刻んで草餅や草だんごにして食べることもあります。また、花が付き始める頃には葉の裏側の毛を取り除きお浸しとして食べる場合もあります。薬用としては咳止めや利尿薬として使われています

ハコベラ(繁縷)

Photo byJasmin777

植物辞典などでは「ハコベ」で出ています。生け垣や道端、畑などに自生していて、「繁栄がはびこる」と言われ縁起の良い植物です。食用植物として昔から知られ、春の若い茎葉を茹でてお浸しなどにして食べたりします。また、鳥の餌としても利用されています。

薬用植物としても知られ、花期の茎葉を干したものは生薬となります。またその生薬を粉末状にして同量の塩と混ぜたものは「ハコベ塩」と言われ、歯槽膿漏防止に役立つ歯磨き粉代わりに使われていました。

ホトケノザ(仏の座)

植物辞典に載っている「ホトケノザ」とは全くの別物ですので注意が必要です。植物学上の正式名称は「コオニタビラコ」です。湿地を好み、田やあぜ道などに自生しています。

薬用では胃腸の不調解消、食欲増進、解熱作用、あざ、打撲の解消などに効果があるとされています

スズナ(菘)

スズナはかぶ(蕪)のことで、神様を呼ぶときの鈴に似ていることから「鈴菜」とする時もあります。蕪の歴史は古く、中国やギリシャ、東ヨーロッパでも食用として利用されていたようです。日本でも「日本書紀」に持統天皇が栽培を推奨した記録が残っています。また、京野菜としても有名な食材です。

葉にはカロテン、ビタミンC、食物繊維が豊富に含まれていて、消化作用の促進、便秘解消などに効果があると言われています

スズシロ(蘿蔔)

Photo by NakaoSodanshitsu

スズシロは大根のことで、「汚れのなき清白」を意味しています。七草では葉の部分のことを言っています。根の部分は一般的に食べられていますが、葉の部分も美味しく食べることができます。

大根に多く含まれるジアスターゼの作用で、消化不良や食べ過ぎの疲れた胃を休める作用があります。正月の暴飲暴食にはもってこいの食べ物です。

春の七草おすすめレシピ

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それぞれの植物のところで紹介しましたが、どの植物も薬草として使われていたもので、様々な効果が期待できるものばかりです。正月で疲れた胃腸を癒やすには持って来いの七草粥です。

最近では自分で摘んでくるというよりも、1月7日の前になるとスーパーなどで七草を揃えたパックが売られていますので、それを利用すれば手軽に調理ができます。子供達にも伝えていきたい日本文化ですので、ちょっと雰囲気を変えて日本文化を頂きましょう。

定番の七草粥

Photo by Spiegel

土鍋でつくる七草粥です。お正月の胃腸疲れにピッタリです。

  1. 1カップのといだ米と水7カップを土鍋に入れ、1時間ほどつけておきます。
  2. 土鍋を強火にかけ、沸騰したら弱火にして20分煮込みます。時々かきまぜましょう。
  3. 葉物類をさっと茹で、すぐに冷水で冷やし、水気を絞ってから刻みます。大根や蕪も同時に刻みましょう。
  4. 20分経ったら、まず大根と蕪を入れ、10分煮込みます。ここで塩で味付けしておきましょう。
  5. 10分後火を止めてから葉物を入れてしばらく蒸らせば完成です。
だし汁を工夫すれば色々な味付けの七草粥が楽しめます。

ちょっと変化を付けて、七草リゾット

Photo bySimone_ph

お粥はどうも・・・という方にはおすすめのリゾットです。少し雰囲気も変わって良いですよ。

  1. 七草を好みの大きさに刻みます。
  2. お鍋にオリーブオイルを入れて熱し、1カップのお米をさっと炒めます。お米が透明になってきたら、3カップほどの水を加えて弱火で20分ほど炊きます。
  3. 塩で味付けし、4等分に切ったトマト、七草をさっと混ぜ合わせます。
    器に盛り付けて、パルメザンチーズを振りかけて完成です。
しらすを加えてしらすリゾットにしたり、玉ねぎやベーコンなどを入れても美味しくできます。

「春の七草」商品の紹介

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春の七草を摘んでこようとするとなかなか難易度が高いですが、既にパックになっているようなものであれば、手軽に食べることができます。

フリーズドライの商品もありますのでそれらを中心に紹介します。

フリーズドライ 春の七草2P入り3袋セット(こだま食品)

フリーズドライ 春の七草2P入り3袋セット

参考価格: 972円

出典: Amazon
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こだま食品株式会社が販売しているフリーズドライの春の七草で、1袋2P入り×3袋のセットとなっています。フリーズドライですので、お粥を作って混ぜるだけで七草粥が楽しめます。

おかゆは入っていませんので自宅で用意する必要があります。 お粥以外にも、卵焼きやみそ汁などの料理に混ぜても美味しく召し上がれます。 冬期限定商品です。

七草がゆ 250g×10個 春の七草フリーズドライセット(ヒカリ食品)

ヒカリ食品 七草がゆ 春の七草フリーズドライセット

参考価格: 3,000円

出典: Amazon
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ヒカリ食品のおかゆと国産七草のフリーズドライがセットになった商品です。「便利性」「低価格」「めずらしさ」「おいしさ」が揃い手軽に七草粥が楽しめます。

米は新潟県コシヒカリ100%で五分づきに精米されていますので、玄米と違い食べやすく甘みがあります。また、胚芽が残っていて鉄分、ミネラル、ビタミン等も多く摂取でき、健康に良い食品となっています。

商品はおかゆ250g×10個、七草フリーズドライ1g×10個で、賞味期限は1年で、常温で保存可能です。11月中旬~12月下旬の限定商品になります。

「春の七草」 寄せ植え(Hana Marika)

七草 正月 花 『 春の七草 』 寄せ植え

参考価格: 2,750円

出典: 楽天
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楽天2,750円

春の七草寄植えセットです。高さ約41cm、直径約17cmの籠に寄植えされています。

自宅用として、お歳暮用として、年賀用として利用できます。メッセージカード等にも対応しています。

いつもと違った贈答品としても人気の高い商品です。

春の七草茶づけ 5袋セット・10杯分(こだま いきいき農場)

春の七草茶づけ 5袋セット(10杯分)国産七草使用 

参考価格: 1,080円

出典: 楽天
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国産七種を使用した、春の七草お茶漬け5袋(10杯分)セットです。

茶碗1杯(100g程度)のご飯に、1パックをかけ約150mlのお湯を注注いで出来上がりと手軽に春の七草を味わうことができます。また、おかゆに入れて七草粥としても ご利用することもできます。

疲れた時にサッと食べるも良し、お酒を飲んだ締めに食べるも良し、手軽に七草を楽しみましょう。


直射日光・高温多湿を避けて保存し、賞味期限は360日となっています。

Window Forest
ライター

Window Forest

ご覧いただきありがとうございます。できるだけ誰にでも分かりやすい記事の執筆に心がけていきたいと思います。今後とも宜しくお願いします。

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